Balneário Camboriú - SC
Carnaval '2000


































2000 年のカーニバルはサンタ・カタリナ州の Balneário Camboriú ( バルネアリオ・カンボリウ ) へ行って来ました.

3/ 4 の早朝、Londrina からの友人とクリチバのバスターミナルで合流し、そのまま湾岸国道 BR-101 を南下.所々渋滞があったものの、二車線化工事も随分と終わっていて、割合スムースに正午に Balneário Camboriú へ到着しました.

Balneário Camboriú は人口 8 万超の小さな海岸町ですが、夏になるとパラナ州、サンタ・カタリナ州はもちろん、ウルグアイ、アルゼンチンからも多くの海水浴客が訪れます.

この日は午後から海でのんびりと寝っ転がっていた後、一旦ホテルに戻って寝て、午前に 2 時にホテルのフロントで人の集まる場所を聞き、バスに乗って出かけました.この街には 24 時間運行の真っ赤な循環バスが走っているのですが、バスは超満員.無理矢理ドアにしがみついて乗り込み街外れまで辿りつきました.

行く前には屋外ステージが作られているのだろうと想像していたのですが、人で溢れるその場所の中心まで行ってみると、なんとそこはディスコ.とりあえずは入ってみたものの、私は狭い屋内空間で踊るのは大嫌いなので、さっさと引き上げホテルへ戻りました.

3/ 5 日は、朝から曇空.午前中は海で寝っ転がったり浜辺をふらふらとしてました.海岸通では車が大音量で音楽を掛けていたり、浜辺にも大きなスピーカを持ち込んで、若者があちこちで踊っています.この地域では音楽は Axé だけではなく、Música Gaúcha と呼ばれる南部の音楽も掛かっているのが大きな特色です.また、Chimarrão と呼ばれる MATE 茶を浜辺で飲んでいる人が多いのも南部文化を感じさせます.

また、アルゼンチン方面からの観光客が非常に多いため、私が怪しげなポル語で話していると、商店やレストランの店員はもちろん、浜辺の物売りの人までが言葉をポル語からスペイン語に切り替えて話してきます.

夕方からは街の北の丘に立つ Cristo da Luz へバスで行きました.これはリオデジャネイロのコルコバードに立つキリスト像のパクリなのですが、最大の違いは、このキリストは左手にパラボラ型のサーチライトを持ち、夜中になると丘の上から右に左にと街を照らし出します.意図は判るものの、ここまで来ると殆ど漫画の世界の様です.

夜に海岸へ出てみると、浜辺にステージの車が停まっていて、聞いてみると 21 時からバンドの演奏があるとの事.21 時過ぎにもう一度行ってみると、大勢の人が集まって踊ってます.やっぱりカーニバルはこれでなきゃ、と思いながら一緒に踊っていると、夜半頃に雷光が閃き出し、あっという間に大雨が降ってきました.周りもずぶ濡れになりながらいよいよ盛り上がって来たのですが、午前 1 時前にあっさりとステージは終了.ええぇ? 普通はこの時刻から始まるんじゃないの? ってな感じで、すかされた気分になりながらもディスコへは行く気になれず、ホテルに戻って寝ました.

3/ 6 日、朝遅くに起き、小雨混じりの中、バスに乗って街の南の丘に掛かるロープウェイへ向かいました.丘の上から見ると、ロープウェイは反対側の海岸まで続いていて、小さな浜辺が見えました.そこの浜 ( Laranjeiras ) は、川が流れ込んできていないので非常に水が綺麗なのですが、ロープウェイや船で Balneário Camboriú から来た人でぎっしりです.昼ご飯を食べ、帰りは船に乗って、とりあえずホテルで小休止.

今日は 19 時からパレードがあるとあちこちに貼り出されていたのですが、その頃になってまたもや稲光と共に滝のような大雨が降ってきました.あまりの凄さに水着に着替えてホテルの前で雨見物をしていると、みるみるうちに水が車道に溜まっていき、車のドアくらいまで水位が上がってきました.車が走ると波が歩道を越えて商店まで寄せてきてます.こんなところでパレードしたら溺れるわ、等と思いながら一旦ホテルに引き上げました.

21 時半頃に雨が小降りになり、パレード開始の放送が流れたので外に出て、パレードの出発点まで行きました.一番手の Vasco da Gama がおそろいのTシャツを着て、旗を振り応援歌を流しながら気勢を揚げています.パレードが始まり、彼らが本部前までたどり着いた時には、また雨も激しくなり、ずぶ濡れになりながらもぎっしりの観客からは、フラメンゴの大コールと罵声、パレードに向かって物を投げ込み、泡スプレーを吹き散らしてやりたい放題.3 時間の遅れを一気に取り返して大いに盛り上がってきました.

サンタ・カタリナでは煌びやかなパレードは無いと聞いていたのですが、Balneário Camboriú では、今年が第一回目のサンバパレードとの事で、予想を覆して Florianópolis や Itajaí 等、近所の街のサンバスクールと合同でパレードが行われました.

もちろんリオやサンパウロとは規模の比較のしようも無いのですが、歩道とパレードを行う車道の間はロープが一本引いてあるだけの乱入御免状態.何よりも汗が飛んでくる近さでの打楽器の演奏は迫力満点です.

歩道の裏では若者達が泡スプレーを手に、好き放題暴れまわり、パレードに対しても、際どい衣装の踊り子に対しては情け容赦無く泡スプレーが噴き付けられます.泡スプレーは、めったに掛けられる事は無いのですが、一度掛けられて体に泡が付くと、あぁ、彼は掛けても大丈夫な人なんだ、と思われるようで、たちまち四方から全身に噴き付けられます.

喧嘩にならない限りは警察も一切手を出さないため、当然ながら女性のグループや一人歩きは絶好の獲物となります.見ていると、中にはスカートの中にまで腕を突っ込んでスプレーを噴きつける者もいます.大抵の場合、やられた女性は自らスプレーを買い込んで報復に出かけるため、最早パレードの通りだけでなく、裏道でも浜辺でも街中が狂乱状態と化して来ます.

パレードの終了は 4 時半過ぎ.ホテルに戻って見てみると、サンダル履きにも関わらず、水に浸かっていたので足の裏はもうふにゃふにゃでした.

3/ 7 日は晴れ.結局着いた日と帰る日だけ天気が良く、ちょっと残念でしたが、雨のおかげであれだけ盛り上がったんだと、気を慰め車でクリチバへ戻りました.帰り道は車の数は多いものの、渋滞する事も無く 3 時間で到着.空港で友人と別れ今年のカーニバルは終わりました.

今回の写真は、夜のものは何れも雨の中で撮ったものです.水中カメラの Canon AutoBoy D-5 を使ったため、撮影自体には何ら問題は無かったのですが、レンズに水が付いてぼやけてしまったり、ストロボに水が付いて光りが届いていなかったり、出来あがってきてがっくり、というものが多量に有りました.う〜ん、なかなか難しいですね.


2000/ 3/ 4 - 7

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