1/20 7 時に起きて朝食を摂る.チリもアルゼンチンも朝食はパンとコーヒーだけで至ってシンプル.ブラジルのパワフルな朝食に慣れた身としてはちょっと物足りない.ホテルの前でバスを待つが 8 に来る予定のバスは 9 時過ぎに漸く現われた.予想に反して小さなマイクロバスでがっかり.ぎゅうぎゅう詰で Moreno 氷河へ向かう.ガイドのお姉さんが、全員に双眼鏡を渡して鳥の説明などをする.途中チョコレート菓子とコーヒーの朝食が配られた.客は殆どがイタリア人とドイツ人のようだ.
砂漠の中の砂利道を 3 時間走って車内は砂埃で真っ白だ.埃っぽくてたまらない.説明を聞いていると、この辺の年間降水量は 300mm、森林限界は 1,000 メートル.フランスとパリと同じ緯度に在りながら、パリには氷河が無く、この地に氷河があるのは南極海流のためらしい.この半砂漠でも羊の放牧には向いているとの事.そうなのかな、羊ももっと美味しい草を食べたいんじゃないのかな.
12 時前に氷河に到着し、3 時間ほど自由行動.歩き回るのも疲れるので、適当な場所に陣取って氷河を眺める.誰もが言うように不思議な青さだ.氷河解けの湖水が青白いのは、氷河に含まれる浮遊分が非常に軽く、数十年たっても沈まないかららしい.昨日の Fitz Roy でもそうだったが、氷河が直接溶け出した水は青白く濁り、一旦地中に入って涌き出た水は透明だ.
昨日今日と随分と暑いので、氷河が崩れる様を期待していたが、予想通りに見事に崩れて行く.小規模のもので 5 分間隔くらい、比較的大きなもので 30 分間隔くらいで崩れていて、観光客の皆さんも大満足.15 時過ぎに駐車場へ戻ると、雷鳴にも似た轟音が轟きわたってきた.この日一番の崩落か、見逃したけどまあいいや.
17 時過ぎにホテルに戻ってシャワーを浴び、また外に出る.明日の空港までのバスを取りたいのだが、誰も方法を知らない.漸く観光案内所で、バス会社に電話して予約することを聞き出し、電話を入れる.電話でスペイン語は辛いが、悪戦苦闘の末、明日の 18 時にホテル前に迎えに来てもらう様話がついた.
昨日目を付けていた Family House というレストランに入る.時刻が遅くなるといっぱいになるので、未だ晩御飯には早い 21 時頃を狙って入る.Arrolla de Ternera というものを頼むと、羊の腸に香辛料と羊肉を詰めてそれを輪切りにして焼いた直径 10cm くらいの肉が 2 つ出て来た.これはなかなかヒットだ.昼のバスツアーで羊の放牧の話を聞いて、羊が食べたくなったのだが、なかなか良いものを選んだという感じだ.Arrolla の意味がわからず、聞いても不明だったので、えいやとばかりに頼んでしまったのだが、正解だったようだ.
1/21 は特に予定が無いので、ゆっくりと起きてチェックアウト後、荷物を預けて町を散歩する.昼前まで Café でコーヒーを飲みながらボーっとしたあと、歩いて 20 分の Nimes 湖へ行く.湖畔は牧草地となっていて、この近辺では珍しく緑が多く、バードウォッチングや乗馬を楽しむ人も多い.牧草に寝転がって本を読む.
15:30 頃に街に戻ってバーに入り、サンドイッチを食べる.ブラジルに限らず、チリもアルゼンチンもサンドイッチは巨大だ.肉も厚さ 2cm くらいあって、遅い昼食にも関わらずお腹がいっぱいだ.18 時過ぎにバスが迎えに来たので、乗りこんで空港まで行く.Lagona Argentina 空港は去年の 9 月に出来たばかりでとてもきれいだ.空港使用料 $18 を支払い飛行機に乗るが、上空から見ると、湖と川の水の青さと廻りの砂漠の茶色がとても印象的だ.土壌の所為なのか、この豊富な水量は全く周りの土地に潤いを与えていない.
零時に Buenos Aires New Berry 空港に着き、タクシーの切符売り場に並ぶと、お金を払った後で、やっぱり車が無いと言われ、すこしむっとする.1 時にホテルに着き、4 時のモーニングコールと 4 時半のタクシーを頼んで一気に寝る.
1/22 は 4 時に起きて、国際空港へ.出国手続きと手荷物検査でごたごたもめて、かなりむかつく.アルゼンチン最悪.8 時半に Porto Alegre に到着後、時差があるので時計を 9 時半に直す.入国は素通りで通過し、乗り継ぎ便の搭乗手続きを済ませ、会社に電話を入れる.ちょっと遅れたから午後から出社するよ〜ん、なんて適当に言い訳しするが、ここまで来ると周りは全部ポル語の世界なので、ちょっとホッとする.真夏の雲と青空が良い感じだ.
2001/ 1/13-22
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