2007/ 8/ 1 - 31
2007/ 8/26(晴)
・天気の良い週末を 2 日続けて部屋の中でゴロゴロするわけにも行かないので、朝 5 時半に起きて飯田線に乗りに行く.金山から快速の豊橋行きに乗るが、先頭車両の空いている席に座ったら、隣はちょっと怪しい感じの鉄オタだった.刈谷で周りの人が降りたので席を移動するが、そういえば 7 月の青春18切符の期間が始まる前に、期間中は飯田線はバカ混みするだろうから、期間が終わるまで乗れないななどと思っていたことを思い出す.
・豊橋 8:12 発の中部天竜行きに乗る.2 両編成でどうにか座れる.私の横の窓側には老夫婦が座っていて、飯田線ガイドや時刻表を 2 人で見ている.通路を挟んだ側のボックスの窓側にはリタイヤ組の 2 人連れ、その横 2 人と私の前はハイキングの 3 人組みだが、リタイヤ 2 人組みとハイキング 3 人組みが何やら飯田線やら鉄道の旅の話を始めたら、その椅子の陰になるドア横の 2 人掛けの席からにゅいと一人立ち上がって、車内に響き渡る大音声でその話に加わり、やたらと濃い鉄話を語り始めた.見たことある顔だと思ったら、私が金山から乗った時に隣に座っていた男だ.彼が青春18切符で何処かに行こうとしている事は、金山で座った瞬間に分かったが、豊橋から東京方面に向かったとばかり思っていたら、なんとここでも私のすぐそばに居たとは.
・なんせ向かいと通路向かいの会話だし、一人はオタ丸出しで大音声なので聞かずとも会話は耳に入ってくるのだが、どうやら 3 人組みは刈谷安城在住で、JR東海駅からハイキングの仲間であり、今日は湯谷あたりで降りてハイキング.2 人組みは多治見在住で、鉄オタは尾張一宮在住、彼らはいずれも飯田線で松本まで出てそこから中央線で名古屋方面に戻ってくるらしい.私は今日は一日列車に乗ろうと思っていたのだが、彼らと全く同一行動である事が判明し、予定を急遽変更する事にする.電車をずらせば良いというものではなく、中央線も飯田線も 2-3 時間に 1 本しか電車は無いから、今日中にそのルートで名古屋に戻るには、それ以外の選択は全く無いのが辛い.彼がただの鉄オタならまだしもなんか一線を越えてしまっているような感じがするのと、電車を数本乗り継ぐにも拘らず、金山からぐるっと周って大曽根まで一日中ずっと同じ電車で近くに一緒に居るという偶然の一致は、何か避けなくてはならないような気がする.
・これは三河槙原で降りようと思ったが、今日は天気も良くやたらと車窓が美しいのでもうちょっと乗りたい感じだ.小和田で降りるプランも考えたが、その 1 つ手前の大嵐で行き違いをするため小和田で 2 時間以上の時間が出来る.ツーリングマップルと時刻表を見ながら、為栗で降りて温田まで歩く事にする.
・今日の電車は元々予想していたように、一般人は殆ど乗っておらず、豊橋から 1 時間半走り、三河槙原で 3 人組みや後ろのボックスの家族連れ、その他大勢の行楽客がどっと降りると、かなり混み合っていた車内はほぼ満席状態まで空いて立ち客が居なくなる.このほぼ満席の乗客は、 1 人か 2 人を除いて残りは全て飯田線に乗ることを目的とした人達のようだ.多分車内のほぼ全員が青春18切符か青空フリー切符を持っていそうな気がする.すれ違いでちょっと駅に止まるたびに、乗客は一斉にカメラを持ってホームに下りる.乗客が多くても精算や集札が無いから車掌は楽かというと、決してそういうわけでもなさそうで、車内をマメに回っているものの、あちこちで捉まっては昼飯の場所やら沿線の景勝地を聞かれている.途中で終に意を決したようで、中部天竜手前辺りから、各駅ごとに周辺地の観光案内や天竜川のダムの構成などを放送し始めた.かなりサービス精神の旺盛な車掌だ.
・中部天竜では特急通過待ちのため 25 分停車するが、ここには佐久間レールパークという鉄道資料館がある.駅の到着前に 25 分間の停車時間でレールパークを観覧くださいという放送が入ると、中部天竜に着いた途端、乗客は全員電車から降りてレールパークに行ってしまった.私も当然行ってみるが、こんな辺境の地によくぞここまで集めたものだというくらい、昔の鉄道グッズが揃っており、屋外には新幹線から旧型客車までずらっと保存され、それらの車両は中に入ることも出来る.皆さん旧型客車の古い車内や新幹線の運転席に入って記念写真などを撮ったりしていい感じで楽しんでいる.
・息抜きが終わって車内に戻り、電車が動き出して天竜峡を過ぎると、飯田線名物の渡らずの鉄橋を渡り、長大トンネルを抜けて水窪、大嵐、小和田と電車は走っていく.恐るべき事に平成の大合併により、この長野県や岐阜県と県境を接する秘境駅の続く山峡の地は浜松市の区内である.浜松の市役所からここまで恐らく電車で 3-4 時間、車だとそれ以上掛かると思われるが、こんなに一つの市を大きくしてどうするのだろうという感じだ.
・大嵐で電車行き違いで止まると、またもや皆さんカメラを持ってホームに下りる.続いて全国秘境駅ランニング 2 位の小和田駅に止まると、先ほどの電車で降りたと思われる人達が乗ってきた.この駅はホームから出ると直ぐに天竜川の断崖となって、外部へ抜けることは不可能に近いので、時刻表で良く確認して降りないととんでもないことになる.小和田で乗ってきた人達は平岡で降りていったが、ここに車を置いて小和田まで行って帰ってきたのだろう.私もいつかはこの駅に降りなくてはならない.
・隣の老夫婦はどうやら飯田の先の元善光寺で降りて、善光寺に行ってまた戻ってくると決めたようだ.私は平岡の次の為栗で降りることにし、駅に着いたら隣に挨拶して降りる.三河槙原以来、降りた人は誰も居なく、私が一番初めに降りる乗客だ.残りの乗客は全て天竜峡までは行くのだろう.
・ここから隣の温田まで 3 Km 歩いて豊橋行きの電車に乗る予定だ.為栗駅は全国秘境駅ランキングの 31 位で、小和田などに比べれば低いとはいえナカナカの秘境っぷりである.ランキングが小和田に比べて大いに下がるのは、車で駅に到達できないとか、人家が無いとは言っても、とりあえず歩いて外界とアクセスする事が可能であるからで、当然降りたのは私一人だけだ.電車をおりて 50m ほど歩くと、歩行者専用の長い吊橋が天竜川に掛かっていて、ゆらゆら揺れる吊橋を渡って対岸に着くと、橋の袂まで車道が来ている.そこから約 15 分歩いて県道に出ると、その交差点付近に 1 件家があり、それがこの為栗駅から最も近い人間の生活する場所となる.ここには天竜川の支流があってキャンプ場があるので、念のためにチェックするが、そこそこ過ごしやすそうなキャンプ場だ.
・そもそも飯田線の秘境駅は、電車以外では駅にたどり着くことが出来ないとか、駅の近くに人家その他が何も無くて利用客が存在しないといった、存在自体に頭を捻るような駅が多いのだが、駅に生活圏が存在しないという点ではこの為栗もナカナカで、予定変更して降りて良かったという感じだ.
・県道はバイクのツーリングがかなり多く走っていて、車もそこそこ通る.途中トンネルが 3 箇所あって、歩いて通るとナカナカ気味が悪いが、こんな人家の全く無い山の中でトンネルを歩く人を見てしまった車やバイクのドライバーも結構怖かったのではないだろうか.40 分ほど歩くと漸く阿南の集落に入り、人の生活の気配が感じられるようになる.今日は歩くつもりでなかったので、サンダルを履いてきたのだが、やはりサンダルだと結構辛い.空気や風も爽やかだが、それでもさすがに日中これだけ歩くとシャツは汗でびっしょりになる.
・温田駅に行くため再度大きな橋で天竜川を渡るが、橋の途中で車が一台止まって私に道を聞いてきた.こんな道らぬ土地で道を聞かれても困るのだが、そういえば日曜日の昼下がり、途中外を歩いている人は一人も居なかった事を思い出す.ツーリングマップルを持っていたので、それで道を教える.温田駅には 12 時 45 分頃に到着.漸く自動販売機にありつけたので、冷たい缶コーヒーを買い、洗面所で顔や腕などを洗ってすっきりする.13 時ちょうどに豊橋行きの電車が来たので、それに乗って帰る事にする.
・電車は新しい 313 系の転換クロス 3 両で、行きに比べて 1 両多いので席は空いている.ふと通路を挟んだ席を見ると、行きの電車でホームで良く見かけた人が乗っている.この人はライカ M6 と単体露出計を首からぶら下げて写真を撮っていたので、印象に残っていたのだが、天竜峡まで行って折り返してきたようだ.恐らく他にも同じような人がかなり多く乗っていると思われる.為栗に着くと今度は 10 人近くカップルや若者たちが降りて行った.次の平岡に着くと反対方向の電車の待ち合わせがあったので、さっき為栗で降りた人達はそれに乗って天竜峡辺りに戻るのだろう.
・三河槙原で行楽客がどっと乗ってくる.電車から川を見ると浮き輪やパラソルなどが溢れ、朝とは比べ物にならないくらいの大勢の人が川で遊んでいる.私にとってもここはかなりポイントの高い場所であるが、夏は人が多すぎるので、季節外れに来てみたいものだ.次の三河湯谷に着くと、ここでもハイキング客がどどっと乗ってきて、席は全部埋まってしまう.私はここらあたりまでうつらうつらしていたのだが、よくよく隣に座った人や、通路向かいの人を見ると、行きの電車で私の横や前に座って三河槙原で降りていったハイキング 3 人組みだ.湯谷までハイキングコースを歩いて湯谷温泉に浸かってきたのだろう.
・16 時前に豊橋に着いて、新快速に乗って金山まで戻る.飯田線は特に今年は開業 70 周年でイベント開催のポスターが名古屋地区にも貼られているし、元々秘境駅の代名詞のような感じで人気のあったところなので、結構人は来るとは思っていたが、電車の 1 編成満員全ての乗客が、ただ飯田線に乗るためだけに乗っているというのはちょっと想像できなかったな.
2007/ 8/25(晴)
・一昨日は久々朝から雨が降って涼しかったが、それ以外はずっと暑い日が続き、今日も朝からやたらと暑い.今日は東京の同僚が富士山に登るけど一緒に行かないかと誘われていたが、2 週続けて山登りもきついのでパスした.今日と明日は快晴のようだから富士山もきっと良い眺めだろう.結局今日は買い物に行った以外はエアコンの効いた部屋の中で DVD などを見て過ごす.
2007/ 8/18(曇/晴)
・朝食は 5 時からだが混んでいるので 20 分ほど遅らせて食堂に行ってご飯を食べる.荷物をまとめ、雨具を着て 6 時頃に小屋を出発する.15 分ほど歩いて白馬山頂に到着するが、真っ白で何も見えないのでさっさと栂池に向かって降りはじめる.白馬山頂から小蓮華岳を経て白馬大池までは緩い下りの稜線が続き、抜群の眺望が得られる最高の稜線歩きコースだが、残念な事に真っ白で何も見えない.小屋を出てからずっと黒部側から強い風と雨が吹き付けていたが小蓮華岳を過ぎた辺りから雨が止んできた.
・小蓮華岳の山頂は崩壊のため入れないようになっていたが、確かこれは先日の中越地震で崩壊したと何かで読んだような気がする.少し広くなった場所で夫婦が立ち止まって長野側の斜面を見ているので何かと思ったら 2 羽の雷鳥が目の前にいた.後から来た人も立ち止まってみんなで雷鳥を見ていたが、何か餌を食べながらだんだんと遠ざかっていったので、再び歩き始める.時々ガスが晴れると稜線上の道が遠くまで見渡せるが、さすが人気の白馬だけあってかなりの人が歩いているのが見える.
・白馬大池に 10 時過ぎに到着し、昼ごはんのラーメンを作る.この付近では青空も見え始めるが、山頂方向は相変わらず雲に隠れたままだ.遠方の眺望はイマイチなものの、とにかく高山植物の花がずっと咲いているので、あちこちで写真を撮っている人も多い.
・12 時前に昼ごはんや休憩の人で賑わう白馬大池を後にして乗鞍岳へ向かう.白馬大池から乗鞍岳は標高差も殆ど無く直ぐに着くが、この辺りからいよいよ晴れ始めて暑くなりだす.乗鞍岳から天狗平への下りはかなり急で、途中で雪渓の横断もあり結構疲れる.雪渓を過ぎて急な下り坂に差し掛かった辺りで小学生の大群と出会う.引率の人が言うには雪を触りに来ているらしい.それにしても小学生は元気だ.
・天狗平は木道の続く湿地帯で、途中にあるベンチで一休みした後再び栂池に向かって降りはじめる.栂池から登ってくる人も結構いるが、どう考えても大雪渓を登る方が遥かに楽だろう.私の場合長時間の登りというのはダメで、今回のように大雪渓の急斜面で一気に高度を稼ぐ方が遥かに楽だ.特に雪渓は膝に負担が掛からないし、何よりも真夏でも非常に涼しく汗をかかないので随分と疲労が軽減されている気がする.真夏に栂池から白馬山頂まで一日で登りきる自信は無いな.
・栂池自然園に 14 時半頃に到着する.白馬からの直行特急は 14:48 なのでもう完全に間に合わない.次の電車は白馬発 16:33 でそれに接続するバスは栂池 15:55 発なので、短いながら温泉に入る時間はあるだろう.栂池自然園入り口にあるレストランで休憩したいのを我慢してロープウェイ乗り場に行き、ロープウェイに乗る.普段は 20 分間隔だがこの時期はピストン輸送で 5 分間隔ということで直ぐに乗れる.ロープウェイは 5 分ほどで今度はゴンドラに乗り換える.この 6 人乗りのゴンドラは栂池に着くまで 20 分掛かるが、確かスキー用ゴンドラでは日本最長だったような気がする.15:20 頃に栂池に到着し、直ぐ隣の建物にある栂の湯に行って汚れを落としてさっぱりする.
・温泉から速攻で出てバスに乗り、白馬で信濃大町行きの電車に乗る.結構混んでいたが無事に座れる.途中青木湖や木崎湖ではちょうど霧の中に夕陽が射して幻想的な光景となっていた.信濃大町で松本行きに乗り換えるが、先ほどの電車は 2 両だったが今度は 3 両だったのでまた座れる事が出来てほっと一息.松本では 40 分ほどの待ち合わせで長野発名古屋行きの特急しなのに乗り換える.白馬で指定席を買った際には窓側の席が取れたので空いているかと思ったが、乗ってみると私の席の通路側には既に人が座っていた.その人は切符を前の椅子に挟んでいたのでチラとみると、篠ノ井から乗ってきた人のよう.更に観察すると通路を挟んで夫婦で乗っているようだ.ちなみに松本到着時から千種到着時までこの車両はかなりガラガラだったが、何故か中央部にぎっしりと詰まって席が発行されたようで、私の隣の夫婦のようにガラガラの車両内にも関わらず 2 人が通路で別れた席が割り当てられていたりする.JR 東日本の駅では JR 東海の電車の座席は上手く発行できないのだろうか.ちなみに鳥取から白馬までの切符を買った際には、JR 西日本の駅である鳥取駅の切符売り場の画面上では、JR 東海の特急しなのの指定席を発行するときに車両の空き席画面が出てきて、好きな席を選べるようになっていたが、JR 東日本ではそういうことは出来ない仕組みなのかな.
・特急しなのではリュックが荷物棚に乗らなかったので、車両の端にある荷物置き場にリュックを置いて、席に座って松本駅で買ったお弁当を一気に食べ、コーヒーを飲みながら 2 時間ほど呆けて千種まで行く.千種で降りると空気がどよんと暑く澱んでいて、楽しかった旅行も終わったなという感じ.
2007/ 8/17(晴/曇)
・朝 4 時半頃に目が覚め、朝ごはんを作って食べてテントを畳み、コーヒーを沸かして出発の準備をする.大雪渓下のこの辺は晴れているものの、山頂付近は雲が沸いてきていてやはり天候は下り坂という感じだ.5 時半位になると、1 時間ほど下の猿倉から登ってきた人達も続々と白馬尻に到着し始め、また白馬尻小屋に泊まっていた人達も出発し始めたので、あまりのんびりするわけにもいかず 6 時過ぎに出発する.
・10 分ほど地面を歩いて雪渓の取付きに到着し、ここで軽アイゼンとスパッツを装着する.さすがにこの時期になると雪は完全に固くなっているが、アイゼンのおかげで滑らずに登っていける.ただ、この時期だと雪渓にクレバスや薄い部分がかなりあるはずで、踏み抜いたら間違いなく死んでしまうだろうから、雪の色や水分に注意しながら上がっていく.白馬大雪渓は恐らく北アルプスで最も登山者の多い登山ルートだと思われるが、昨年の杓子岳崩壊による大量死以降も今年も結構落石で死んでいるはずで、小屋や登山道などに落石注意の看板は立ってはいるものの、雪上の落石は無音であるのと、雪渓上に散乱する冷蔵庫ほどの大きさの落石をみていると、当たって死ぬ死なないは単なる運のような気がする.前方上方を良く見てれば落石が分かるとも思えないし、不規則にバウンドしながら落ちてくる落石を発見したところで、滑りやすい雪渓上で重い荷物を背負って避けられるとはとてもじゃないが思えない.それでも目と耳で辺りに気を配りながら登っていると、両側の岩壁からの落石の音が時々聞こえてくるので、その度に様子を伺う.
・この時期は雪渓も随分と小さくなっているので、1 時間半ほど歩いたところで雪渓上の道は終わりになる.初夏まではこの上に更に小雪渓もあるのだが、2 週間ほど前から既に秋道になっていて小雪渓は横の斜面を通るようになっている.
・アイゼンを脱いで大雪渓を見下ろしながら休憩するが、盆も過ぎたこの時期でも下から延々と登山者が雪渓を登ってきており、さすが人気の白馬岳という感じだ.高山植物の季節は既に過ぎたと思っていたのだが、初夏に咲く花もあれば晩夏に咲く花もあるようで、赤、青、黄、白と百花繚乱に咲いている.
・2 時間ほど歩くと避難小屋跡に着く.この小屋は今年の大雪で完全に崩壊し、数百メートル下の大雪渓上に小屋の残骸が散乱している.この辺りからいわゆる白馬のお花畑となるのだが、一面の高山植物の花が咲いていてとても美しい.上の小屋に常駐していると思われるグリーンパトロールの人が大勢出動していて、ゴミを拾いながら登山者が登山道から外れないように見回っている.この辺までは晴れていたが、いよいよ雲の中に入っていき、だんだんと曇ってくる.今日は 1,500m の登りなので水を 1.5L 持って白馬尻を出たが、雪渓上は風が止むと暑いものの、風が吹くと雪上の風なのでとても涼しく、また雪渓が終わった付近では日も陰り標高も高いのでかなり涼しく、結果として殆ど汗もかかず水も飲まずに登ってきている.
・出発してから 6 時間ほどで町営山頂小屋に到着し、幕営の受付をして幕営場に行く.稜線の長野側にある幕営場で、くぼ地にあるものの、恐ろしく風が強く、テントを張ると飛ばされるどころかポールが折れそうになる.暫くテントと風と格闘していたが結局諦めて、テントを畳んでリュックに仕舞い、小屋に行って幕営をキャンセルする.話を聞くと昨日まで 10 日間ほど毎日無風の快晴が続いていたという事で、かなり無念だ.そういえば今年の夏は 7 月の京都や 8 月の浜名湖、上高地いずれも日本全国晴れている日に、局地的に雨が降っているところばかり狙ったように行っている.
・どうせ山小屋に泊まるならということで更に歩いて登り、山頂直下の白馬山荘で泊まる事にする.幕営予定で食料はあるので晩御飯は付けずに朝ごはんだけ付けてもらう.今月に大曽根イオンで入ったばかりのモンベルカードを見せると 500 円割引となってちょっとラッキーだ.この小屋は収容人数 1,500 人で日本最大だが、更に展望レストランもあり、ケーキセットだろうが何だろうがお金さえ払えば食べる事が出来るのでそこに行ってちょっと休憩する.
・宿舎棟の食堂手前と展望レストラン半地下が自炊場となっているが、宿舎棟の自炊場は混んでいたのと天井が低くてガソリンコンロは危険な気がしたので展望レストラン地下に行く.地下といっても傾斜地なので半面は窓があって地下っぽくない.晴れていればここから剣立山後立山が見えるはずだが、あいにく真っ白で何も見えない.カレーライスを作り食後のコーヒーを飲んで宿泊棟に戻る.
・食堂手前に談話コーナーがあり、白馬の案内ビデオをやっていたのでそれをみて、売店を物色し 20 時頃に寝る.今日の宿泊者は 300 人ほどで結構空いている.
2007/ 8/16(晴)
・千種を 8 時半過ぎの臨時特急しなのに乗って白馬まで行く.東京からだと一日に何本か特急あずさが白馬や南小谷まで行っているが、名古屋からは臨時しなのだけが白馬まで直通する.東京から白馬へのアクセスは実際には長野新幹線と長野白馬線の高速バス乗り継ぎが最も速いのだが、春夏秋の休日の特急あずさは臨時列車も大増発するにも拘らず、12 両編成が登山客で埋め尽くされるくらい登山者には人気がある.南アルプスへ行く人も八ヶ岳へ行く人も、上高地穂高へ行く人も白馬後立山へ行く人も全部同じ路線だからそうなってしまうのだろうが、名古屋からの中央線特急は意外に登山者は多くない.
・白馬から猿倉行きのバスに乗り、終点の猿倉まで行く.白馬に着いた時点で随分と雲が多かったが、猿倉ではパラパラと雨が降り始める.とりあえずリュックにカバーを掛けて今日の目的地の白馬尻まで林道を歩く.白馬尻までは大雪渓見物の観光ハイキングコースになっているようで、手ぶらの軽装の人なども結構多く来ている.
・白馬尻の山小屋で幕営の手続きを済ませ、幕営場を尋ねると小屋の前のベンチやテーブルが置いてあるスペースの空いてるところに適当に張ってくださいと言われる.大雪渓の直ぐ手前にかなり良さげな場所があったが、そこは記念写真を撮る人も多いので、邪魔にならないようにちょっと下がった場所にテントを張る.様子を見ていると 5 人の家族連れがテントを張っていて今日の幕営は 2 組のようだ.大雪渓の上部は雲で覆われているが、ふと雲が切れて白馬岳の山頂が姿を見せるが、自分が予想していた位置よりも角度にして 30 度から 40 度くらい高い位置に見上げるように山頂が見え、本当に明日 1 日で登れるのかちょっと不安になる.
・夕方になって雲が無くなり白馬東面の大岩壁群が姿を見せるが、圧倒的な迫力でしばし見とれてしまう.山小屋で夕食が始まったようで、人がぞろぞろ食堂に入るのが見えるが、今日は泊まる人はいないのかと思っていたのに、いつの間にやら結構人は来ていたようで 30 人ほどいる感じだ.とりあえず自分も晩御飯を作って食べ、コーヒーを沸かして暮れゆく景色をボケッと見る.白馬尻は標高は 1,500m 程だがさすが雪渓下部だけあって今朝までいた猛暑の平地とは違って、日が沈むとかなり寒くなる.雲が茜に染まって綺麗な夕焼け雲となるが、まだら雲は見た目は綺麗なものの天候の悪化の印だからちょっと微妙な感じだ.
2007/ 8/15(晴)
・今回は夏休みの予定を 2 つに分けてしまったので長居は出来ず、今日名古屋に戻る.みどりの窓口で、山陰線、京都、東海道新幹線、名古屋、松本経由の白馬までの乗車券と、城崎温泉から京都までの自由席特急券、京都から名古屋までの自由席特急券、名古屋から白馬までの臨時しなのの指定席特急券を買う.名古屋から鳥取まで買ったときは確か 12,000 円くらいで、今回は 15,000 円くらいなので、やはり JR の切符は通しで買うとかなり安くなる感じだ.名古屋で分けてしまうと名古屋から白馬までは 7,000 円くらい掛かるはずだから 4,000 円ほど安く買えたのかな.
・鳥取を 12 時過ぎに出る浜坂行きに乗るが、1 両だけの短い編成なので出発する頃には結構混んでいる.昔と違って山陰線経由の特急や急行が無いので、昼間の普通列車でも大きな荷物を持った遠距離旅客が結構多い.乗客は殆ど全て終点の浜坂まで行き、そこで豊岡行きに乗り換える.今度のは 2 両だが、既に乗っている人もいるのでこれまた結構混んでいる.今年から架け替え工事の始まった餘部鉄橋はどうなったかと思ったが、未だ人気はあるようで、無人駅のホームには臨時テントで JR の職員が記念切符などを売っているし、ホーム上にうじゃうじゃいた観光客が笑えるくらい列車に乗り込んできて一気に超満員となってしまった.餘部の次は青春18切符のポスターでお馴染みの鎧駅だが、ここでは若い女性が何人か降りただけで、乗る人も居ない.駅の雰囲気では餘部よりも鎧の方が遥かに上だと思うのだが、餘部鉄橋のように取り壊しというイベントが無いので、まださほど人が群がる事にはなっていない.
・列車は豊岡行きだが、手前の城崎温泉で降りて京都行き特急きのさきに乗り換える.この電車もいつも福知山、綾部辺りから通路も通れなくくらい混むのだが、城崎温泉からはガラガラの状態で乗ることが出来る.うとうとしながら目が覚めると亀岡の辺りだったが、車内は既に通路もぎっしりの状態になっていた.
・終点の京都で降りて新幹線に乗り換える.今日が U ターンラッシュの山場ということで、のぞみは自由席の通路まで人が立っていたが、こだまは京都からでも相変わらずガラガラで余裕で座れる.名古屋に転勤になってから、青春18切符その他で京都まで数往復しているので、こだまといえども在来線に比べれば圧倒的に速くてさほど気にならない.というかそもそも京都と名古屋の間は米原と岐阜羽島しか駅が無いので、こだまでもそれほど時間が掛かるわけではない.
・自分の部屋に戻って天気予報をいろいろチェックしてみるが、どれもこれも思わしくない.どこの山域も今日までは 10 日間ほど快晴が続いていたようだが、明日からは雨になるみたいで、どうも夏休みの前半と後半の帰省と山登りのスケジュールを逆にすべきだったという感じだ.とは言ってももうどうしようもないので雨の準備だけはしっかりして明日からの山登りに備える.
2007/ 8/14(晴)
・例年の如く東浜に海水浴に出かける.今日は波が全く無く、海は完全に凪いでいる.途中に浦富の大きな海水浴場があるが、見た感じあんまり人がいなくて空いていそうだったが、元々人の少ない東浜は随分と人が増えて、いつも止める 40 台ほどの駐車場も最後の一台分に漸く止められる.
・浜にはテントが 20 張りほども立てられていて、どうやらそれらは全てブラジル人や南米人のような感じだ.去年ブラジル人と話したときには広島から来たと言っていたが、彼らのコミュニティの中でこの場所の人気が出てきているようだ.
・この浜は砂が白いので海も青く見えるのだが、今日は波も無いので水の透明度が非常に高く、泳ぎ回る魚の群れがたくさん見える.デジカメの Pentax Optio W30 は 5m 防水なので水の中で魚の写真を撮ってみるが、思ったよりも綺麗に写っている.南の島や水族館とは違って、泳いでいる魚が鯵ばかりなのがちょっとアレだが、それでも水深 1m くらいのところに大群がやってきたりするので、結構アップで撮れたりして面白い.
・今回の夏休みは後半に山登りに行く予定で、肩を焼くとリュックが背負えなくなるので、肩だけは焼き過ぎないように気をつけて、昼過ぎまで浅いところで魚を見ながら遊び、家へ戻る.
2007/ 8/13(晴)
・今日は鳥取へ帰省するが、指定席を全く取っていないので、自由席で座っていけるように考える.まずは朝 8 時半の電車で名古屋駅へ行き、こだまに乗って京都で降りる.お盆の帰省ラッシュの真っ最中だが、こだまは全然ガラガラに空いているので余裕で座れる.時刻表を見ていて気付いたが、いつの間にかひかり号は全電車名古屋から西は各駅停車になってしまっている.それでも自由席の数がひかりとこだまじゃ全然違うので、秋具合もかなり違うだろう.
・京都駅では 30 分前に特急はくとのホームに並ぶが、既に 10 人強並んでいる.入線は発車間際だが、その頃には 2 両分くらいの長さに人が並んでいる.が、概算すると 1 車両に座席数は 70 〜 80 席あるはずだから全員余裕で座れそうな感じだ.実際に車内に乗り込むと 2 号車の禁煙車は 10 席くらい空いている.列車が動き始めて 1 両目の喫煙車を覗いてみるとガラガラの状態だ.よくよく見ると 2 両目は座席がやたら豪華なシートになっていて、1 号車は半分くらいの座席は通常の特急と同じ座席のまま残っている.更に 1 号車の先端には 2 人用と 4 人用のコンパートメントがあり、ここは自由席だからグループなんかだと面白いかも知れない.
・新大阪で通路にも立つ人が出始め、大阪では通路までぎっしり詰込み状態となる.思ったより途中で降りる人はいなくて、鳥取までぎゅうぎゅう詰めだった.名古屋も暑いが京都も鳥取も暑く、この辺りでは昨日は 39 度まで上がったらしい.とりあえず実家の部屋の中で冷房を掛けてごろごろ過ごす.
2007/ 8/12(晴)
・今日も良い天気.今年は未だ海に行っていないので、ちょっと出かけてみることにする.ネットで名古屋近郊の海水浴場をいろいろ調べてみるが、静岡の遠州灘はどこも遊泳禁止のような感じだし、三重は綺麗そうだけどちょっと遠い.なるべく綺麗な外洋に面して駅から近いところを探していたら、内海に海水浴場があることが判明したのでそこに出かける事にする.
・10 時前の電車で金山に行き、そこで内海までの指定席券を買う.以前仕事でこの路線に乗ったことがあるが、急行が 1 時間に 1 本と、全席指定特急が 1 時間に 1 本となっており、平日昼間なんて座席指定特急に乗る人は皆無なので、実質 1 時間に 1 本でちょっと行きづらい感じだったが、今日は最初から座席指定特急を狙っていく.さすがに休日はそこそこ人が乗っていて、みんな終点の内海まで乗っていた.富貴からは単線区間になるが、名古屋から直通の私鉄が走っているとは思えない田舎の風景で、緑と青空がまぶしい.
・内海駅は高架線がスパッと切れ落ちたような終着駅だが、こんな田舎にある割には、町の中心から 1Km 以上離れた僻地に作られている.ひょっとすると先に延ばす計画でもあったのかもしれない.駅から海に向かって歩いていくが、浮き輪を付けた人などが何人か歩いているので、それに付いていく.途中で南知多道路からの道路を通るが一気に車が増えて大渋滞している.
・青空と白雲と生い茂った草花と蝉の声が囲む海への道は、いかにも日本の海辺の田舎町という感じが漂うが、海岸に着くと一気に雰囲気は変わって大賑わいだ.海の家などの施設も多く、ビーチバレー場もあり、800m ほど続くビーチの中央付近には巨大な警察の建物も建っている.毎年行っている鳥取の東浜は人がかなり少ない海水浴場なので、何だかこういう賑わったところには久々来たという感じだ.しかも今日は余程に人が多い感じで奥行きも結構広い浜はビーチパラソルで埋め尽くされているので、浜と海辺の道の間にある芝生のところに敷物を敷いてそこで寝転がる.ここの砂は肌理の細かな白い砂で、このあたりも人気の理由なのだろう.
・適当にころころしていたが、あまり焼きすぎると危険なので 13 時半頃に撤収する.日差しは強いものの、風が適当にあって涼しい感じだ.駅への道も帰る人達がぞろぞろ歩いているので、それに付いて 20 分ほど歩いて内海駅に着く.帰りも全席指定特急で楽して帰るが、今日は日差しは強いものの日陰に入ると風が涼しくて気持ちが良い.
・50 分ほどで金山に着いて、中央線に乗り換えて大曽根には 15 時半頃に戻ってくる.金山でもそうだったが、大曽根も不快な暑さだ.内海では海からの風も涼しく日陰だと暑くなかったのに、街の中だと風は熱風で湿度もやたらと高くてとにかく気持ち悪い.やはり家の周りは暑苦しくても、どこかに出かけるべきだな.
2007/ 8/11(晴)
・先週日曜から今日まで名古屋は毎日晴れて 35 度以上の暑さとなった.それも月曜から木曜までは午前は曇っているものの、午後から晴れて夕方には快晴状態となるような天候で、昼間の営業外回りはもう汗だく.今年の夏の遠出は全て天気が悪い事もあり、なんだか平日にこれだけ晴れるのはやたらと勿体無い感じだ.
・明日から鳥取に帰省の予定だったので、髪を切ったり夕方には矢田川に行って本を読んだりしていたが、手違いが発覚して帰省は明後日の月曜となってしまった.せっかくの夏休みの天候の良い前半を名古屋で無意味に時間を潰す羽目になるとは残念だ.しかも木曜からは白馬に登る予定なので、長い休みを短く無駄に使う感じで何だか何もかも中途半端になりそうな感じ.こういうことなら先に北アルプスに登るプランにしておけば良かった感じだな.後半に台風や大雨が来ない事を願うしかないな.
2007/ 8/ 4(雨)
・平湯バスターミナル到着は 3:33.降りてみるとターミナルの屋根の下で大勢の人が寝袋やテントで寝ている.全然案内が無いがいろいろ様子を伺っていると、どうやら 5 時頃にバスが出発するようだ.再度バスに戻ってうとうとしていたら、4 時 40 分頃に起こされて低公害バスに乗り換える.
・大正池には 5 時 10 分頃に到着.自分のほかには 10 人ほど降りていく.池の岸に出ると既に 20 人ほどが三脚を構えて写真を撮っている.よくよく観察すると全員オリンパスのデジカメを使っていて、どうやら何か同好会のような感じだ.少し歩いて河原が広くなったところへ行き、そこで朝ごはんにする.大正池は焼岳の噴火で堰き止められた池で、上流からの土砂によってだんだんと無くなって来ているが、池の上流付近では立ち枯れの木の辺りは既に河原の一部になっている.私が最初に上高地に来た頃には立ち枯れの木は全て池の中にあったような気もするから、随分と土砂の堆積が進んでいる.
・コーヒーを沸かしておにぎりを食べていると、カモが何羽も近寄ってくる.同行の彼は手からカモにおにぎりのご飯を与えていて、随分と癒されている感じだ.朝ごはんを食べて田代池に行く.今日は雲が厚く覆っていて周りの山は全く見えないが、写真を撮るにもやたらと暗くてちょっと撮りづらい.デジカメなので感度を上げられるのだが、さすがに風景を ISO1600 なんかでは撮りたくない.
・田代池は静かに落ち着いた場所で、岩魚が目の前を泳いでいるのがいつ来ても見えるが、今日も何匹も目の前を泳いでいる.湿原の草も少し黄色く色づいていてナカナカいい感じだ.田代池から河童橋へ向かい、河童橋の前にある五千尺ホテルの売店で肉味噌おやきを買って食べる.5 時に大正池を出て既に 9 時だから随分とゆっくりしたペースだ.まあ、大して目的も無いのでこれくらいでちょうど良いかも.
・河童橋から梓川の左岸を歩き、10 時半頃に明神館に着く.ここで水を補給して明神橋の河原に行って昼ごはんを作る.今日はそうめんと豚汁の予定であったが、非常に寒くて温かいものが食べたい感じなので、豚汁にそうめんを入れて食べる事にする.レトルトの豚汁だけでは具が足りないので、豚バラと鶏の細切れを持ってきていたが、それを一緒にまずは煮込む.今日は新しい Coleman Feather ストーブを持ってきたが、買った直後に部屋で点けてみて感じたとおり、何だかやたらと火力が弱い感じがする.500 ml 沸かすのに 15 分くらい掛かったが、夏のこの気温でこれだけ時間が掛かると春や秋にはお湯は沸かない気もする.具沢山豚汁が出来上がったので一旦それを火から外し、次はそうめんを茹でるために別の鍋で湯を沸かすが、1L を沸かすのにまたまたやたらと時間を食う.こりゃちょっといかんなー.
・そうめんが茹で上がったので、お湯を捨てて豚汁をそうめんの鍋に入れるが、それまでどうにか辛うじて持っていた天候が終に崩れて雨が降り始める.川岸の大きな木の横に避難してそこで食べるが、みるみるうちに雨は横殴りになってきた.ここまでは寒さを我慢して短パンTシャツで来たが、これだけ降られるとさすがに耐え切れずに雨具を着る.ちなみに同行の彼は、昨晩バスセンターにビニール傘を持って現れたが、そりゃまずいということで、ダイソーで買った 100 円合羽を渡し、傘はバスの中に置いてきている.
・彼は 2 ヶ月ほど前に Nikon D40 を買ったばかりで、今日はやたらとあちこち激写しまくっているが、さすがに雨に晒す気は無いようで、それでも写真は撮りたいということでタオルに包んで合羽の下に抱えてカメラを持っている.私の場合は以前使っていたフィルムカメラの Pentax LX も、今回持ってきたデジカメの Pentax K10D も、防水仕様だからという理由でカメラを買っているので、さすがに雨の中でレンズ交換はしないものの、カメラが濡れる事に関してはさほど気にはしていない.
・豚汁にゅうめんを食べて暫く木の下で雨宿りをしていたが、小降りになってきたので明神橋を渡って明神池へ行く.ここも落ち着いた景色のところだが、彼は池の手前にある嘉門次小屋のいろりで焼いている岩魚の塩焼きが気になるようで、池を出てから暫く小屋の周りで空き席を探すが、雨宿りも兼ねている人が大勢いてどのテーブルもいっぱいで空く気配が無い.心惜しそうに諦めて右岸を河童橋へ向かう.時刻は 12 時でバスの集合時刻の 14 時 50 分まで時間はあるので、ゆっくり歩くが、右岸は木道あり湿原あり清流ありで、結構時間を食う.明神池から梓川への流れ込みの辺りで、大きな写真機材を持った人が流れの写真を撮っていたが、Pentax K10D に今秋発売されたばかりの DA☆ 50-135mm を付けていた.そのクラスは私も狙っているのだが、想像していたよりも大きいレンズという感じだ.
・岳沢を横切る辺りでは沢から水蒸気が立ち上って得も云えぬ雰囲気が出ていて、いつ来てもいい感じだが、今日のカメラは手ぶれ補正が付いているので、手持ちでスローシャッターにチャレンジしてみる.カメラ背面の小さな液晶だとちゃんと写っているようにも見えるのだが、後で見ると結構ぶれてそうな感じもするな.
・14 時 20 分頃に河童橋に到着し、ちょっと休憩してからバスターミナルへ行く.一時間くらい前からホルンの音色が聞こえていたが、その演奏をしていたグループが手にホルンを持って現れ、なんとバスターミナルのところで一曲演奏を始めたので見に行く.集合場所に大体の人は集まっていたが、どうやら 2 人来て居ないようで、名鉄観光の人があちこち探し回ったり放送を掛けている.予定時刻より 15 待っても現れないので結局 2 人はキャンセル扱いでバスに乗り込み出発する.行きは 2 台のバスがほぼ満員だったが、日帰りの人はそんなに多くないようで、帰りのバスは 15 人ほどしかいない.これだと余裕で 1 人で 2 席座れる計算だ.
・平湯温泉までは直ぐに着くので眠気に耐えながら乗り、平湯温泉でバスを乗り換えるが、出発まで 30 分あるということでおやつを買ってバスに乗り込む.帰りのバスは東海北陸道経由で戻るということでいい感じで眠れそうだ.バスが出てお菓子を食べ、直ぐに熟睡し、1 回目の休憩は気付かずに 2 回目の休憩の関 SA で起きる.アイスクリームを買って食べ、名古屋駅のバスセンターには 19 時過ぎに到着.平湯から 2 回も休憩したにもかかわらず 3 時間ちょいで着いてしまった.駅地下でカレーを食べて大曽根に戻る.上高地に行けたということでそれなりに満足だが、いい加減晴れてくれよって感じ.
2007/ 8/ 3(曇)
・会社から帰って準備をし、22 時に名古屋駅の名鉄バスセンターへ行く.今日は夜になっても台風の影響で蒸し暑い.バスの待合室はハイキングの格好の人ばかりで、皆さん上高地へ行くようだ.バスは 2 台出ていて、1 号車は 8 割位ボーイスカウトが乗っている.私たちは 2 号車だったが、後から 3 列目でそれより後ろが空いている.普通の 2 人掛け観光バスで結構狭いので、ラッキーとばかり同僚は後ろに移動して 2 席分使ってゆっくり座る.
・運転手の案内を聞いていると、どうやら高速道路は全く使わずに一般道を走り、途中道の駅で 20 分ずつ 2 回休憩を取るということだ.それでも 3 時半に着いてしまうのだからもっと遅く出てくれれば良いような気もするが、22 時半頃にバスセンターが閉まってしまうのだろう.0 時半頃に一回目の休憩で降りてトイレに行くが、少し雨が降っている.予報だと明日は一日中雨なので全然期待はしていないが、あまり強く降られるのも嫌な感じだな.
2007/ 8/ 1
- 2007 /8/31
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